研究 都立の漢字
- 慶成学院
- Jun 19, 2024
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漢字の出来、不出来で入試の合否が決まることは、そう多くはないと思われますが、都立入試の最初の科目は国語で、最初の設問が、漢字の読みと書き取りです。順調に解いて、気持ちよく、長文問題(大問3題、200字の作文を含む)に立ち向かいたいものです。

都立の実際の入試問題です。
Ⅰ 次の各文の をつけた漢字の読みがなを書け。
⑴ 恵みの雨が乾いた大地を潤す。
⑵ 花壇に咲くバラがほのかに香る。
⑶ 校庭の芝生で憩いのひと時を過ごす。
⑷ バスの車窓から雪をいただく山々を望む。
⑸ 厳しい練習に耐えて勝利の栄冠を手にする。
Ⅱ 次の各文の をつけたカタカナの部分に当たる漢字を楷書で書け。
⑴ 美しい琴のシラべが聴衆を魅了する。
⑵ うぐいすの鳴くバイリンを散策する。
⑶ 新人作家が文学賞を受賞し、脚光をアびる。
⑷ 秋の古都で鐘の音を聞きながらハイクを作る。
⑸ 大地震のヨチョウをとらえるための研究が進む。
書き取りは小学校で習う漢字からの出題です。
読みは、主に中学漢字からの出題です。壇、憩、冠は中3で習います。(漢検3級) 乾は、
中1(漢検4級)、窓は小6(漢検5級)の漢字です。書き取りは、小学漢字、それも小4レベルですが、必ずしも簡単とはいえません。特に正答率の低かったのは、⑶の梅林です。今時の中学生の生活に、観梅も梅林もありませんから当然でしょう。全問正解だった生徒に、梅林って知っていたのか聞いたら、まったく知らなかったが、文脈から類推したとのことです。うぐいすで梅が浮かぶとは、風雅の心(花札の知識?)を持ち合わせていると感心しました。
漢検を上手に活用しましょう。
普段、本をよく読む生徒は、自然に漢字力がつくこともありますが、何もしないで、漢字力が向上することはないでしょう。まず、学校で習う漢字をまじめに勉強して覚えること。そして、漢検の受検を利用して、今まで習った漢字の復習、類義語・対義語、熟語構成などの総合的な漢字学習を行いましょう。中1のうちに、5級(できれば4級)、中2のうちに、4級(できれば3級)を取得することをお勧めします。
Ⅰ⑴ かわ ⑵ かだん ⑶ いこ ⑷ しゃそう ⑸ えいかん
Ⅱ⑴ 調 ⑵ 梅林 ⑶ 浴 ⑷ 俳句 ⑸ 予兆
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